彷徨(ほうこう)という言葉は、目的地を定めずに歩き回る、または迷いながら動き回る行為を指す言葉です。具体的には、物理的な空間での迷走を表すことが多いですが、精神的な迷いや混乱を表す際にも用いられます。
「彷徨」の語源は、中国語の「彷徨」です。中国語の「彷」は「あてもなく歩き回る」という意味、「徨」は「迷い歩く」という意味を表します。
「彷徨」という言葉は、古くから文学や芸術作品において用いられてきました。例えば、中国の古典小説「西遊記」では、主人公の孫悟空が妖怪退治の旅に出た際に、迷い込んだ森の中で「彷徨」する様子が描かれています。また、日本の近代文学では、芥川竜之介の短編小説「馬の脚」や、太宰治の小説「斜陽」など、主人公の精神的な迷いや混乱を表現するために「彷徨」という言葉が用いられています。
「彷徨」という言葉は、物理的な迷走や精神的な迷いを示す言葉ですが、それ以外にも、目的や目標を見失った状態を表すときにも用いられます。例えば、人生の目標を見失って彷徨している人、仕事や恋愛で迷って彷徨している人などが挙げられます。
「彷徨」という言葉は、様々な状況において用いられる、幅広い意味を持つ言葉です。